はじめてのロックミシン 基礎知識

ロックミシンってどんなミシン?

ロックミシンは布の端がほつれないようにする「かがり縫い」や伸縮性のある「ニット素材の縫い合わせ」が得意なミシンです。
特にTシャツやカットソーなどの伸縮性のある洋服を作るのに向いています。
ロックミシンだけでつくれるお洋服もありますが、ロックミシンと家庭用ミシンがあれば、さらにソーイングの幅が広がります。

ロックミシン

家庭用ミシン

ロックミシンでできること

1. かがり縫い

裁断された生地は、端がほつれてくるため、必ず裁ち目の始末が必要です。
ロックミシンは、メスを使って布端をカットしながら糸でくるむように始末をしていきます。
ロックミシンを使えば、とてもスピーディーできれいに生地のほつれを防ぐことができます。

4本糸オーバーロック

3本糸オーバーロック

2本糸オーバーロック

2. ニットの縫い合わせ

ロックミシンは、ニット生地の伸びに対応して縫い目が伸縮するため、ニットの縫い合わせに最適です。
また4本糸は針糸が2本あるため、縫い合わせが丈夫に仕上がります。(二重安全縫い)

3. 巻きロック

巻きロックは、ジョーゼットやオーガンジーのような薄地の縁かがりや縫い合わせに使用され、1.5mm ほどの細い幅で
始末する縫い方です。ガーゼのハンカチやコサージュのフリルなど、飾り縫いとしても使われます。
Point 上ルーパー糸にウーリー糸を使用すると縫い目が強調されます。

標準巻きロック

変形巻きロック

作品例

4. ウェーブロック

縫い目が波模様になります。ラメ糸やウーリー糸などさまざまな糸を使い、飾り縫いとして使われます。ベビーロックの一部機種だけが縫える縫い目です。
子供服や小物などに取り入れると可愛いポイントに。また、同色の色で縫うと上品な仕上がりになり、さりげないアクセントにも。

ウェーブロック

巻きウェーブロック

作品例

ロックミシンの選び方

ロックミシンはいろいろなメーカーから発売されています。
一見、どのロックミシンも似たような形をしていますが、よく見ると「1本針3本糸」や「2本針4本糸」など、ロックミシンにもいろいろな種類があることがわかります。
ロックミシンを購入するときは、まず、何をしたいかを考えてロックミシンの種類を選ぶことが大切です。

1.布端の「かがり縫い」だけ縫いたい

「1本針3本糸」のロックミシンで十分です。布帛で洋服やバッグなどを作るときに家庭用ミシンで縫い合わせて、布端の「かがり縫い」だけロックミシンを使いたい方にはこちらをおすすめ。
※布帛とは、糸を縦横に組み合わせた織物で伸び縮みしにくい特徴があります。

2.糸調子の調整をしないですぐ縫い始めたい

経験やコツが必要な糸調子合わせを、自動でできるロックミシンがあります。
薄地から厚地まで生地を変えても、使用する糸の太さを変えても、調整なしでキレイに仕上がるのが自動糸調子機能です。すぐに縫い始めたい方、色んな生地でたくさん縫いたい方にはこちらをおすすめ。

3.ニット素材でソーイングを楽しみたい

もっと本格的にニット素材でソーイングを楽しみたい方は、「2本針4本糸」のロックミシンがあると便利です。
「1本針3本糸」でも、ニットを縫い合わせることができますが、厚地を縫い合わせるときや生地の伸び縮みがの激しい箇所を縫う時に、少し強度が足りない場合もあります。そのため、ほとんどのニット製品は「2本針4本糸」のロックミシンで縫い合わされています。
また、針を1本外すことで1本針3本糸に設定することも可能。幅広い生地でソーイングを楽しみたい方は2本針4本糸タイプをおすすめ。

4.ウェーブロックが縫いたい

ベビーロックだけの「ウェーブロック」という縫い目が縫える機種があります。
ほかのミシンでは縫えないものなので、より個性的でオリジナルな作品づくりにおすすめ。

カバーステッチミシンについて

ロックミシンのパートナーとして、カバーステッチミシンがあります。
Kanadeやふらっとろっくは袖口や裾上げを既製品のようにきれいに仕上げることができます。
また、四つ折バインダーというアタッチメントを使用すると衿ぐりを布テープでくるみ、縁取りをしたり、紐を作ることもできます。

カバーステッチの縫い目

袖口や裾上げを既製品のようにきれいに仕上げることができます。
また、四つ折バインダーというアタッチメントを使用すると衿ぐりを布テープでくるみ、縁取りをしたり、紐を作ることもできます。用途に応じて様々な縫い目があります。

チェーンステッチ

カバーステッチ

トリプル
カバーステッチ

四つ折バインダー(別売)を使ったチェーンステッチで紐やバインダー仕上げも簡単!

衿ぐりをバインダーで巻く場合やテープをヒモ状に作る場合には、四つ折バインダーとテープスタンドのセットを使うと便利です。

衿ぐりをバインダーなどで巻く場合

テープをヒモ状に作る場合

複合機について

「オーバーロック」機能に「カバーステッチ」機能もついている、両方の機能が使えるミシンもあります。
これは複合機と呼ばれます。

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