自動糸調子発売25周年記念 販売店インタビュー

日々たくさんの機種を取り扱うミシン専門店ならではの目線から見た『ベビーロック』を語ってもらうべく、「ミシンショップタケダ」店舗統括マネージャーの小林則子さんにインタビューしてきました!

店舗統括マネージャー 小林則子さん。

「自分の買ったものがよかった」と思っていただけるように。

まずはミシンショップタケダさんの沿革やサービスについて教えてください。
昭和54年に北千住で創業しました。ミシンの販売・修理・洋裁教室など、お客様にとって身近な存在として事業を拡大しながら、現在は関東を中心に9店舗を構えています。
お客様のご希望にきちんとフィットするミシンを提案するための社員教育はもちろん、インストラクターの育成にも力を入れています。
購入時の使用説明を時間をかけて丁寧に行うことや、基本講習や洋裁教室を充実させるなど、ミシン購入後もお客様がすぐ縫えるような環境を整えることで「自分の買ったものがよかった」と思っていただけるようにしています。

ロックミシンといえば「ベビーロック」。

では早速ベビーロックについてお話を聞かせてください。
昔は“ロックミシン=敷居が高い”でしたが、今では簡単に誰でも扱えるものになりましたよね。ニット素材のソーイングが普及して、すごく需要が高まったと思います。
そしてお客様がロックミシンを買おうと思って調べると、まず衣縫人と糸取物語が出てきます。でももちろん安い買い物ではないので実物を見てみたいし、他機種との比較もしたい・・・ということで来店される方がとても多いです。
そのくらいロックミシンといえば「ベビーロック」となっていて、さすがだなと思います。

店内の様子。ロックミシンだけでもとても多くの種類が。

「また次の作品をつくろう」と思えるミシン。

来店されたお客様へは普段どのようにミシンの説明をされていますか?
お話だけでなく実際に動かしてお見せするのですが、ベビーロックは空気で糸をサッと通して、自動糸調子で薄地から厚地まで調整要らずで続けて縫えて・・・と、試し縫いをしただけでもお客様が感動してくださるんです。
そうやってお客様の目の前で自信を持って縫って見せられるミシンは良いミシンですね。
ロックミシンは色々なメーカーからも出ていて多数の機種がありますが、違いについては?
ロックミシンってどの機種でも最終的にできること(=縁かがり・ニットの縫い合わせ)は基本的に変わらないのですが、きれいな縫い目に到達するまでの時間や手間、ストレスは機種によってとても差があるんです。
糸調子の調整を20分、30分とやっていたら嫌になってしまいますよね。でもベビーロックの自動糸調子機能なら、薄物から厚物、ニットまで全て一発で決まるんです。
ミシンはお客様が縫いたい時にすぐ縫えて、また縫いたいという気持ちになれるような使いやすさが大切。ベビーロックは「また次の作品をつくろう」と思える素晴らしいミシンですね。

実際にミシンを動かしながら説明し、お客様に合う機種を提案する小林さん。

一般的に綺麗に縫うのであればベビーロックの自動糸調子は最高です。

糸調子の手動と自動の違いについてはどうお話されていますか?
お仕事とかで、針糸だけすごく強くしなければいけないとか特殊な場合があれば別ですが、一般的に綺麗に縫うのであればベビーロックの自動糸調子は最高です、とお伝えしています。
条件が外れてしまえば合わないコンピューター制御とは違い、機械が生地の厚さに合わせて調整してくれるんですよね。ベビーロックの開発は本当にすごいと思います。
開発といえば、実は以前山形の工場にお邪魔した時に、佐久間孝一さん(ベビーロックの生みの親)に直接案内していただいたことがあるんです。
「僕がこれを設計してね」「これが不便だなと思うと頭の中に設計図が出てくるんだよ」と、工場を見て回っている間に色々お話してくださって。
自動糸調子開発秘話にもあるお孫さんのお話などもお聞きして「お父さんまた糸調子が合わない」と娘さんがミシンを持ってくることから着想を得たと。それがなかったら自動糸調子は開発していなかったとのことですが、そもそもダイヤルを取っちゃおうなんて普通は思わないですよね(笑)
開発者ご本人から直接そんなお話を聞けて、なんてラッキーなんだろうと感動しました。

ベビーロックの生まれ故郷である山形の鈴木製作所。職人がひとつひとつの部品から組み立てまで丁寧に行っている。

巻きロックの簡単さ、ウェーブロックも自動糸調子ならでは。

糸調子の話に戻ると、巻きロックはどうしても手動で合わせるのが苦手な方が多い印象です。説明書があっても、やはり素材や糸によって糸調子が変わってくるんですよね。
それもベビーロックの自動糸調子なら一発で決まるのでとても頼りになります。
とはいえ、手動のロックミシンの中でもベビーロックの衣縫人は簡単だなと思いますね。やっぱりロックミシンはメーカー、機種によって本当に差が大きいと感じます。
また、先ほど「できることは基本的に変わらない」と言いましたが、ベビーロックだけのウェーブロックは人気ですね。これも自動糸調子ならではの縫い目ですが、作品の飾り縫いに使うととっても可愛くてオリジナリティ溢れる仕上がりになります。
同色で使うとさりげないレース模様のようにもなったり、好きな色の組み合わせを考えるのも楽しいですよね。上手に活用されているお客様も多いです。

ウェーブロックと巻きウェーブロック。設定も簡単なので気軽にチャレンジしてみて。

お客様とベビーロックの橋渡し役として、これからも努力していきたいですね。

ミシンについて熱く語っていただきましたが、小林さんはいつからこのお仕事を?
入社したのは糸取物語が発売されたのと同じくらい前ですね。実は最初は事務員として採用されて、ミシンは家庭科でちょっと触った程度だったんです。
それが今ではここまで熱くベビーロックに語れるくらい、すっかりミシンに魅了されています(笑)
一人一人お使いのミシンも悩みも違うので、お客様のニーズを紐解きながら接客してお客様に喜んでいただける姿がモチベーションにつながっていますね。
小林さんの、今後の抱負などお聞かせください
この業界を伸ばしていきたいですね。そのためにも就職先として「ミシン屋さん」という選択肢を入れてもらえるような存在になりたいと思っています。
新しい人が入って、きちんと教育できる環境が整っていて・・・そのために私たち先輩も時代にあわせてアップデートしていくために常に勉強しています。
また、お客様と直接接している私たち販売店と、ベビーロックとの橋渡し役として、これからも努力していきたいと思っています。

お話を伺った日暮里ショールームで、スタッフのみなさんと一緒に。(左:中川さん、中央:小林さん、右:名取さん)

猛暑日にもかかわらずお客様が途切れることなく訪れる店内で、取材を受けてくださった小林さん。ミシン専門店ならではの目線で貴重なお話をたくさん聞かせていただき、ありがとうございました!
<取材協力> 株式会社タケダ(ミシンショップタケダ)
本社(北千住本店):東京都足立区千住寿町6-16
他店舗:北千住本町、日暮里、池袋など関東に9店舗展開
https://www.takedamishin.com/
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