ベビーロックのある暮らし Vol.2 株式会社鈴木製作所 千葉香さん、西倉利久子さん、川口春恵さん

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ロックミシンは精密機械。一つひとつの部品はもちろん、その組み付けにも高い精度が求められます。そうして完成したベビーロックの出荷前の最後の工程が、縫い目をチェックし調整を行う「試縫い」。いわばベビーロックの“縫い目”の品質を決める大切な工程です。

今回の「ベビーロックがある暮らし」は趣向を変え、ベビーロックの製造元、株式会社鈴木製作所で「試縫い」を担当している千葉香さん、西倉利久子さん、川口春恵さん、そしてミシン部の鑓水誠課長に登場していただきました(2012年9月27日取材・撮影)。

最初の調子を出せるようになるまでが一番難しい

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「最初の調子を出せるようになるまでが一番難しい」という西倉さん。具体的には「糸の材質や布の厚さを変えても、標準の状態できれいな縫い目が出るかを見極め、調整できるようになるまでが大変(千葉)」とのこと。そして、この基本になる調子が出せないと、「そのあとに色々な縫い目を試してもうまく決まらない(千葉)」と言いますから、どうやら最初の調子出しの正確さがミシンの素性を決めるポイントのようです。


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この最初の調子出し、「少し縫えば分かります」と言う千葉さんと西倉さんに対して、川口さんは「まだまだ修行中の身で、そこまでは・・・(笑)。判断に迷うところは先輩に相談します」と、判断の基準になる感覚を身につけるまでが大変なようです。しかも「気候によっても微妙な違いがある(西倉)」と、繊細な感覚も必要とされるようです。
この感覚がベビーロックの“縫い味”として、お使いいただく方にも伝わるのでしょう。

ここまで徹底して試縫いをしているのはベビーロックだけでしょう

最初の調子出しが決まった後、各機種に応じた縫い目のチェックが行われます。

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「それぞれの機種が持つ縫い目を、テトロン、スパン、ウーリー等の種類が違う糸、綿ブロード、オーガンジー、デニム等の種類が異なる布で、切り幅や送り量を変えながら縫い目をチェックします(鑓水)」と、布や縫い目を次々に変えながら試縫いが続けられます。


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さらに「糸や布が違ったときの縫い目のきれいさはもちろんですが、切り幅や送り量がちゃんと指定した幅や量になっているか、目盛りのついたルーペで確認します(千葉)」と、見ていてもかなり細かな作業を積み重ねているのがわかります。

「試縫いに1台あたり20分ぐらいかかりますね。ここまで徹底して試縫いをしているのはベビーロックだけでしょう(鑓水)」。

「この縫い目なら自分が欲しい」と思えるミシンを送り出します

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私生活でもベビーロックを使うという川口さんと千葉さん。「色々な機種を会社から貸してもらい、勉強も兼ねてベビーロックを使っています。洋服も作りますよ」という川口さん。「子供の洋服や小物をつくるためにベビーロックを使っています。厚い布から紙まで、調整せずに縫えるところがすごいと思います。『ティッシュペーパーでも洋服ができるかしら?』とか考えますね(笑)」という千葉さんに対して、西倉さんは「私はあまり・・・(笑)。でも、試縫いをしていても糸取物語はとても使いやすいと思いますね。特に縫い始めるまでの調整が必要ないので、時間が節約できるというか、ストレスがないと思います」。


そんな三者三様の千葉さん、西倉さん、そして川口さんですが、最後にベビーロックの品質管理に対する考えをお聞きすると、「決められた品質基準はもちろんですが、『この縫い目なら自分が欲しい』と思えるまでチェックしたミシンを送り出すので、製品には自信があります」という千葉さんの話に大きく頷く西倉さんと川口さん。このベビーロックの品質に対する自負は、3人に共通する思いのようです。


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試縫いの担当者は、私よりも厳しい目で
品質管理をしています

株式会社鈴木製作所 ミシン部部長
遠藤正美

試縫いの担当者は、かなりの緊張をもって仕事に当たっています。担当者が合格を出した製品だけが箱に詰められ、お客様に届けられる、いわば品質管理の関所でもあるわけですから、それも当然かもしれません。
僅かですが、担当者が不合格にした製品をチェックすると、「これは合格では」と思うことがあります。私以上に厳しい目で製品をテストする担当者の感覚や品質へのこだわりが、ベビーロックの品質をより高めているのだと思います。



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「お客様を裏切らない製品づくり」は、ベビーロックの
生産開始から変わらない姿勢です

株式会社鈴木製作所 代表取締役社長
鈴木重幸

ベビーロックの生産を開始した1968年から今まで、「お客様を裏切らない製品づくり」は変わらない基本姿勢です。具体的にはお客様に喜びを感じていただける品質、つまり機能面はもちろん、使い勝手の良さ、縫いのすべてにおいて高い品質を実現するということです。そのためには、手間暇は関係なく“お客様に喜んでいただけるか”で判断することが大切だと考えています。徹底した試縫いもその一つです。

さらに“感覚的品質”に優れた製品づくりを追求します

今後は、「お客様を裏切らない製品づくり」をさらに発展させ、“感覚的な品質”が高い製品づくりを目指していきたいと考えています。具体的に表現することはとても難しいのですが、例えば「手になじむ」とか「体になじむ」という感覚を製品に取り込んでいきたいのです。それは数字や図面で表されるものではなく、お客様が「使えば使うほど、もっと使うのが楽しく」なっていくような、本当に感覚的なものです。それは一朝一夕で実現できる事ではありませんが、鈴木製作所の持つノウハウ、つまりベビーロックをつくる一人ひとりの “こだわり” や “創意工夫” の蓄積が、感覚的な品質に優れた製品づくりにつながると確信しています。

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