ベビーロックのある暮らし Vol.5 藤沢ミシン商会 小菅裕子さん、小野田努さん(常務)、富永由香さん

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 明治45年に創業した藤沢ミシン商会。歴史の古さとは逆に「お客様が気軽に立ち寄って楽しんでいただける店づくり」のための新しい取り組みを進めているそうです。今回の「ベビーロックがある暮らし」は、藤沢ミシン商会横浜西口店にお伺いし、同社常務の小野田努さんにお話を聞きました。

本当は車の整備士になろうと思っていたんです。

藤沢ミシン商会さんの沿革を教えて頂けますか

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 明治45年に祖父が創業し今年で101年目になります。それを父が昭和22年に株式会社化しました。戦後間もないこともあって、『人間が生きる上でやはり衣食住が大事だ』と、その最初の“衣”に関連する商売としてミシン販売業を始めたそうです。当時は既製服ではなく、自分で服を作っていた時代ですからね。その後、飲食店やコンビニエンス・ストア、不動産事業を始めていますから、まさに衣・食・住の順で事業を拡げたことになりますね。


いろいろな事業がある中でミシン販売を継がれたのは、ご自身で決めたのですか?

 私は車が好きだったので、本当は車の整備士になろうと思っていたんです。それが父に「ちょっとミシン店を手伝え」と言われ、そのまま・・・(笑)。まあ、兄弟の中で人当たりが一番いいと言われてましたから、父もその辺を考えていたかもしれませんね。ただ、当時はミシン店の仕事が面白かったかと言うと、ぜんぜん面白くなくて(笑)。
 
 その後、私が27歳の時に会社がコンビニエンス・ストアのフランチャイズを開業することになって、そちらを担当したんです。これは面白かった。お客様のニーズをつかんで販売するための、あらゆる取り組みをするんです。こりゃミシン店とは大違いだと・・・(笑)。それからミシン販売事業に戻って、本格的に取り組み始めました。

お客様が気軽に立ち寄って楽しんで頂くための店づくり。
試行錯誤しましたね。

本格的にミシン販売事業を継いでから、どのような取り組みを?

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 当然お店ですからお客様に来て頂かないことには始まらないわけです。昔のようにミシンを置いていればお客様が来て下さるという時代ではありませんから。それでミシンを買って下さるお客様、特に女性の方に来て頂くにはどうするかという試みの一つとして、ミシン店のなかでクリーニングの取り次ぎをやったこともありました。確かに最初は奥さんが来て下さるんです。ただ、奥さんが値段や品質を確かめた次からはご主人や子供さんが持って来られましたが・・・(笑)。

 そんな試行錯誤があって、7年ほど前からは原点に立ち戻って、本当に洋裁が好きなお客様が気軽に立ち寄って楽しんでいただける店づくりを始めたんです。それが生地の取り扱いと講習会を中心にした店づくりです。もちろん生地については素人ですから、生地問屋さんを軒並みまわって、ワゴン1台から始めました。講習会にしても、お客様にご意見を伺いながら工夫を重ねて今のスタイルになりました。今は県内の4店舗ともに同じ店づくりをしています。

 ミシンは縫うための道具。使って初めて価値があるものです。そういう意味で、ミシンをお買い求めいただいてからが、お客様との本当のお付き合いだと思っています。

操作が楽で、思ったことを形にできるロックミシンがベビーロック。

ベビーロック製品はいかがですか?

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 元来、機械好きなので、どうしてもミシンの機械的な部分に目が行きます。その点、ベビーロックの操作性や機能に対する思想やこだわりは好きですね。特に糸取物語は操作が楽で手間がかからないので、お客様におすすめしやすいミシンです。実際にお客様に使って頂くと『こんなに楽に使えるの!』とか『こんなことができるの!?』とおっしゃる方が多いこともあって、うちで販売しているロックミシンの9割以上が糸取物語です。

 もちろんこれからもベビーロックの操作性や機能が向上していくことを期待していますが、これはベビーロックに限らず、まだまだミシンは(女性のお客様が多い割に)機械っぽい部分が多いですよね。今後は家電製品並みに使いやすくなるといいですね。

業界全体でもっと手作りを楽しむ文化を盛り上げていきたいですね。

今後はどのような店づくりをされたいですか

 会社としては、今の「気軽に立ち寄って楽しんでいただけるお店」のスタイルを更に深めていきたいと思っています。また、今も5名の縫製機器整備技能士(1級4名、2級1名)がいるのですが、他のスタッフの資格取得も進め、ソフト面だけでなく、技術面においても高いレベルのサービスが提供できるようにしていくつもりです。
 また、業界全体でもっと手作りを楽しむ文化を盛り上げていきたいですね。そのためには、ただ手作りを楽しんで頂くだけではなく、作ったものを発表したり、他人の評価を受けられたりする場や機会を数多く作っていくことが大切だと思っています。そこに尽力していきたいですね。

華やかな生地に囲まれて取材をお受けいただいた小野田さん、小菅さん、富永さん。
お話の通り、店内にはソファーが置かれ、その他にもお客様にくつろいで頂くための工夫が随所に。
そして奥では講習会(積雪の予報が出てきたのにもかかわらず!)が行われていました。

<取材協力> 株式会社藤沢ミシン商会
本店:神奈川県藤沢市藤沢108(他、鎌倉店・平塚店・横浜西口店)
http://fujisawa-misin.com/

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